久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ 特別編

元朝鮮労働党幹部、張真晟氏寄稿「金正恩に文在寅の太陽政策はもはや通用しない」

張真晟氏
張真晟氏

 韓国と北朝鮮の融和ムードは、6月末に行われたトランプ米大統領と金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長による板門店対話を最後に冷え込んだ。北朝鮮はこのところ、短距離弾道ミサイルを連射し、米国との合同軍事演習を再開した韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権を批判、「南朝鮮軍部に警告を送る」(7月26日、朝鮮中央通信)と対南強硬姿勢に転じている。金正恩体制は文在寅政権をどう見ているのか。朝鮮労働党の対南工作機関、統一戦線部幹部だった張真晟(チャン・ジンソン)氏が現状を分析し、産経新聞に寄稿した。(翻訳 久保田るり子=編集委員)

北朝鮮は、文政権を屈服するまで追い詰める

 現在、文在寅政権は深刻な錯覚をしている。金大中(キム・デジュン)元大統領の「太陽政策」がまだ対北対話の推進力になると信じているようだが、それはもはや通用しない。大量餓死で政権崩壊の危機に見舞われた1990年代末の北朝鮮と現在では全く次元が異なるのだ。

 北朝鮮ではジャンマダン(住民市場)経済が、政権や機関に自分たちの市場価格を要求するほど大きくなった。最近、北朝鮮が韓国の対北食糧支援を断ったことでも分かるが、ドル経済がすでに浸透している北朝鮮で住民らは、「生存の哀願」ではなく、「家計の不満」をため込んでおり、政権はこの不満に直面している。

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