藤本欣也の中国探訪

「女の国」をゆく(4完)母系社会で競争が始まった

築400年以上という古い民家の隣で建築中の旅館=雲南省ジャシ村(藤本欣也撮影)
築400年以上という古い民家の隣で建築中の旅館=雲南省ジャシ村(藤本欣也撮影)

 チベットに近い雲南省と四川省にまたがるルグ湖畔に「女の国」がある。少数民族のモソ人約5万人が暮らしている。

 モソ人は、最年長の女性が家長を務める母系社会を守ってきた。男性が女性の部屋へ夜這(よば)いをする「走婚」(通い婚)が多いことでも知られる。

 湖畔の雲南省ルオシュイ村は秘境だと聞いていたのに、旅館やホテルが林立し中国人観光客であふれかえっていた。15キロほど離れた山中にあるモソ人の村、雲南省ジャシ村に向かった。

 村の高台に古めかしい家屋があった。それがモソ人女性、ディンヤさん(73)の家だった。家長を務める彼女の部屋で話をしていると、突然、ディンヤさんが声を立てて笑った。

 「男が壁をよじ登る? 窓から花楼(女性の部屋)に入る? ハハハ、そんなこと無理じゃよ」

 走婚相手の男性は夜な夜な壁をよじ登り、あなたに会いに来たのですか-。モソ人の観光ガイドから聞いた話を質問したときのことだ。

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