久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

文在寅政権が突然始めた「在韓米軍基地の早期返還」要求

4月、ホワイトハウスで会談した韓国の文在寅大統領(左)とトランプ米大統領(ロイター)。韓国が日本とのGSOMIA破棄を決めたことで、米韓の関係悪化も加速している
4月、ホワイトハウスで会談した韓国の文在寅大統領(左)とトランプ米大統領(ロイター)。韓国が日本とのGSOMIA破棄を決めたことで、米韓の関係悪化も加速している

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が8月末に国家安保会議(NSC)常任委員会で決めた「在韓米軍基地早期返還計画」が波紋を呼んでいる。基地の再編や移転は2004年に米韓で合意してはいる。しかしこの計画は、有事の際の作戦統制権(戦時作戦統制権)にも絡み、慎重な調整が必要な米韓連合司令部の所在地「龍山(ヨンサン)基地」(ソウル)についても、唐突に「移転手続きを年内に開始する」と発表したのだ。日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を決定したことで対米関係までギクシャクするなか、米韓関係の質的転換を迫るサインとの見方もある。

米国への当てつけ?

 韓国が日韓GSOMIAを破棄すると決めて以来、米韓関係には急速に冷ややかな空気が広がった。

 8月、韓国大統領府は「同盟より国益重視」を表明し、外務省はハリス駐韓米大使を外務省に呼んで「米政権の公の場での韓国批判を自制してほしい」と申し入れた。そして、その直後に大統領府から「米基地早期返還計画」が発表になった。

有料会員向け記事こちらは有料会員記事です (会員サービスについて)

産経ニュース会員(無料)に登録している方は、ログイン後に有料会員登録を行ってください

久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ