李登輝秘録

第6部 薄氷踏む新任総統(12)直接選「台湾人が選んだ総統」に

台湾初の総統直接選で台中市内の大通りを歩いて支持を訴える李登輝(中央)=1996年3月(李登輝基金会提供)
台湾初の総統直接選で台中市内の大通りを歩いて支持を訴える李登輝(中央)=1996年3月(李登輝基金会提供)

 李登輝は1990年に開かれた、当時の台湾の最高意思決定機関「国民大会」で再び総統に選出され、「次の総統選挙は、台湾の有権者が投票する直接選にすべきだ」と考えるようになっていた。「直接選であれば『国民党の総統』ではなく、台湾人が選んだ『台湾の総統』になる」からだ。

 国民大会は総統選出や憲法改正で権限をもつ最高意思決定機関でありながら、国民党の意向を追認する色彩が強かった。李は、かつて独裁体制を敷いた国民党に民主化のメスを入れるため、党主席であり総統であるという権力を利用した。

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