矢板明夫の中国点描

ウイグル弾圧の実態…共産内部文書はなぜ流出したのか

中国・新疆ウイグル自治区カシュガルで、モスク前の広場をパトロールする治安部隊員=2017年11月(AP)
中国・新疆ウイグル自治区カシュガルで、モスク前の広場をパトロールする治安部隊員=2017年11月(AP)

 大きなニュースの端緒をつかんだのに、詳細を確認できないため記事化をあきらめた苦い経験を、これまでに何度も味わった。北京駐在中に取材した2014年春の習近平暗殺未遂事件はその一つだった。

 同年4月末、習近平氏が国家主席就任後に初めて新疆ウイグル自治区を訪れたが、滞在中にウルムチ駅で約80人が死傷する爆発事件が発生した。事件から数週間過ぎた頃、「爆発は習氏を狙ったテロだった。事前に危険を察知した習氏は急遽、移動手段を列車から飛行機に変更したため助かった」とある共産党関係者がそっと耳打ちしてくれた。その上で「狙われたことに激怒した習氏が北京に戻った後、ウイグル人の不満分子に対する大規模な取り締まりを指示し、治安当局者に『一切の情けをかけるな』『国際世論を気にするな』と厳命した」とも教えてくれた。

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