
李登輝は台湾の総統に就任した翌年の1989年3月に外交や経済の主要閣僚を伴って、初の外遊先としてシンガポールを訪れた。シンガポールの首相(当時)、リー・クアンユー(1923~2015年)に招待されていた。
現地の新聞やテレビは李を「台湾から来た総統」と位置付けた。65年8月にマレーシアから独立したシンガポールは中華系住民が70%を超えるが、当時は中台とも外交関係はなく、総統の李の訪問でも、台湾が称する「中華民国」の名は使わなかった。国際社会における台湾と李のあいまいな立場を浮き彫りにした。
李登輝は台湾の総統に就任した翌年の1989年3月に外交や経済の主要閣僚を伴って、初の外遊先としてシンガポールを訪れた。シンガポールの首相(当時)、リー・クアンユー(1923~2015年)に招待されていた。
現地の新聞やテレビは李を「台湾から来た総統」と位置付けた。65年8月にマレーシアから独立したシンガポールは中華系住民が70%を超えるが、当時は中台とも外交関係はなく、総統の李の訪問でも、台湾が称する「中華民国」の名は使わなかった。国際社会における台湾と李のあいまいな立場を浮き彫りにした。