米、中東の戦略的優先度も変化 産油量増大、トランプ氏「中東の原油いらない」

 【ワシントン=塩原永久】トランプ米大統領は8日のイラン報復攻撃を受けた演説で、「米国はエネルギーの自立を達成した。中東地域の原油は必要ない」と語った。背景には、イランとの対立で軍事衝突も辞さない深入りを避けたい意向があり、歴史的に原油の調達で中東を重視してきた「戦略的な優先度」が変わりつつあることを示す。中東情勢の緊迫化が遠のいたとの見方から、この日の原油相場は大きく値を下げた。

 トランプ氏は8日の演説で「米国は世界一の原油、天然ガス生産国だ」と強調した。規制緩和を推し進めて国内エネルギー生産を増やしてきた実績を自賛する一方、イランとの軍事報復の応酬を避け、当面は対イラン経済制裁の強化にとどめる方針を表明した。