湯浅博の世界読解

「平和の祭典」の裏でうごめく施政者たちの野望

初めての試験航行を終え中国遼寧省大連の港に戻った国産空母「山東」(共同)
初めての試験航行を終え中国遼寧省大連の港に戻った国産空母「山東」(共同)

 平和の祭典であるはずのオリンピック年は、不思議に「世界激震」の歴史を刻むことが多い。世界中が4年に1度の祭典に心を奪われているときに、野望を持つ為政者ほど好機到来と考えるから要注意だ。

 周知の1964年東京五輪は、期間中にソ連のフルシチョフ第1書記が解任され、中国が初の核実験を強行した。近年では、ロシアが2008年北京五輪の開会日にグルジア(現ジョージア)へ侵攻し、14年ソチ五輪の直後にクリミア半島に侵攻して併合している。そして、日本はこの夏に、再び東京五輪・パラリンピックを迎える。

 2020年代の幕開けは、3つの大ニュースに振り回された。