久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

文在寅大統領、検察改革で手に入れた「秘密警察」 

7日、ソウルの韓国大統領府で新年の辞を発表する文在寅大統領(韓国大統領府提供・共同)
7日、ソウルの韓国大統領府で新年の辞を発表する文在寅大統領(韓国大統領府提供・共同)

 韓国の文在寅政権の念願だった、新たな捜査機関を創設する法案が昨年末、国会を通過した。捜査対象は閣僚や議員、高位級の公務員などで、不正汚職を摘発する「第2の検察」となる。韓国は政権が末期に近づくたび、現在の“強すぎる検察”がスキャンダルを摘発、次期政権をうかがいながら権力を振るう傾向があるため、「検察改革」の必要性が叫ばれてきた。しかし、新捜査機関は現政権に極めて有利に設計されており、文氏が護身用に強力な司法機関を手に入れたとの見方が強い。(久保田るり子)

「御用検察」を野党批判

 新捜査機関の名称は「高位公職者犯罪捜査処」で、略称「公捜処(コンスチョ)」。組織は検事25人、捜査官40人以内で、政府高官・国会議員や検事、判事など権力層の捜査を所轄する。

 警察に捜査権限がある日本と異なり、韓国は検察が刑事事件の捜査権と起訴権を独占している。公捜処を設置して検察の権限縮小を図るのは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代から左派が推進した司法改革だった。廬氏の最側近だった文在寅氏は大統領就任以来、政権の最重要課題として強調。韓国世論も「検察改革」を支持している。

 しかし、野党側は新組織が「御用検察」になると厳しく批判してきた。野党第1党の自由韓国党党首は昨年末、設置法案に断食で抗議し、意識不明に陥る騒動もあった。

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