李登輝秘録

第8部 日本よ台湾よ(4)蔡総統再選の源流に歴史教科書

 「台湾の歴史、台湾の地理、自分のルーツなどをもっと国民学校の教育に入れろといってるんです」

 李登輝は1994年、台北で司馬遼太郎と行った対談で、台湾の教育を覆っていた根深い問題点を指摘した。

 「台湾のことを教えずに(中国)大陸のことばかり覚えさせるなんて、ばかげた教育でした」とまで踏み込んだ。現役の総統としては異例の発言だろう。

 戦後台湾は中国大陸由来の国民党政権の下、学校では「正々堂々とした中国人になれ」と説き、小中学生に、古代からの中国皇帝の名をすべて暗記させた。しかも日中戦争を戦った国民党側の歴史観で、「反日教育」が続けられていた。李の発言が本心から出たことは、李政権の教育改革で97年秋から使用されるようになった歴史教科書で明らかになる。

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