李登輝秘録

第8部 日本よ台湾よ(7)「学生や若者が政治を変えるんだ」

総統就任式典で演説する台湾の李登輝氏=1996年5月20日
総統就任式典で演説する台湾の李登輝氏=1996年5月20日

 2004年2月28日のこと。約200万の人々が台湾の北から南まで約490キロにわたって手をつなぎ、中国の位置する西の方角に向かって「中国の弾道ミサイルから台湾を守ろう」と訴えた。

 李登輝も台湾北西部の苗栗(びょうりつ)で夫人の曽文恵や、現役総統だった陳水扁(ちん・すいへん)(1950年生まれ)とこの「人間の鎖」に加わった。台湾のデモで過去最大規模となったこの運動について、李は「民主や人権、尊厳は、努力なしに空から降ってこない。中国の台湾支配に明確に『ノー』を突き付けた」と話していた。

 00年に総統を退任して国民党も離党した李は政治的しがらみもなく、民主化運動に一段と力を入れた。

 人間の鎖は政治団体、台湾独立建国連盟の主席だった黄昭堂(こう・しょうどう)(1932~2011年)らが主導し、李に呼びかけ人を依頼した。

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