中国ウオッチ

東京五輪で金量産期待の「英雄」に資格停止の“死刑宣告” 国民衝撃も、当局は切り捨てか  

水泳世界選手権の表彰式で、握手や記念撮影を拒んだ英国選手ダンカン・スコット(左)に怒りをぶつける孫楊=2019年7月、韓国・光州(AP)
水泳世界選手権の表彰式で、握手や記念撮影を拒んだ英国選手ダンカン・スコット(左)に怒りをぶつける孫楊=2019年7月、韓国・光州(AP)

 2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪の競泳男子で金メダル3個を獲得した中国の「英雄」、孫楊(28)が東京五輪に出場できなくなった。スポーツ仲裁裁判所(CAS)が2月末、孫のドーピング検査妨害を認定し、8年間の資格停止処分を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大に苦しむ中国国民に追い打ちをかける衝撃的なニュースだが、一部の官製メディアは孫を擁護するどころか批判に転じ、「当局に切り捨てられた」との見方も出ている。(北京 西見由章)

 豪紙が暴露した国際水泳連盟(FINA)の内部報告書によると、孫は18年9月、中国浙江省の別荘を訪れた検査官らによる抜き打ちのドーピング検査を拒否。孫の警備員が血液サンプルの入った容器を金づちで破壊したとされる。