中国とWHO“親密”な関係 日本よ、国際機関の呪縛を断て 湯浅博

 さすがに「国際機関信仰」が強い日本の世論も、テドロスWHO(世界保健機関)事務局長の遅すぎるパンデミック宣言を、白々しく聞いたのではないか。中国・武漢発の新型コロナウイルス感染拡大はすでに5大陸へと広がり、世界経済を直撃している。確かに日本のウイルスとの闘いも、国際機関重視のアナクロニズムが足かせとなって出遅れ感があった。だが皮肉にも、WHOの方針を無視してからは日本政府の腰も定まり、感染拡大も一定程度で持ちこたえている。

 新型ウイルスの発生源になった中国の共産党政権は、たとえ国際機関であっても外部勢力からの介入を嫌う。テドロス事務局長と北京で会談した習近平国家主席は、「コロナウイルスは悪魔だ」と忌み嫌った。かつてペストなどの感染症が、中国の歴代王朝を崩壊させたように、「武漢ウイルス」と外国の介入が政治的な混乱の元凶と考えるからだろう。中国から見れば、国際機関は利用するものであってあがめるものではない。

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