アメリカを読む

米議員、「コロナ」機密情報で暴落前に株売却か 裁判沙汰に発展  

米株価暴落前に保有株を売却し、議員倫理が問われる事態となったバー上院情報特別委員長(共和党)=2月4日、AP
米株価暴落前に保有株を売却し、議員倫理が問われる事態となったバー上院情報特別委員長(共和党)=2月4日、AP

 新型コロナウイルス感染拡大で株価が暴落する前、米政府の機密情報に接する立場にある米上院情報特別委員長のリチャード・バー氏(共和党)ら、複数の議員が保有株を売却していたことが判明した。議員が非公開情報を用いて損失を免れたとの疑惑から、世論の厳しい批判を招いている。バー氏に対しては他の株主が訴訟を提起しており、議員の倫理問題が法廷でも問われることになった。(ワシントン 塩原永久)

 問題となったのはバー氏が2月13日、大手ホテルチェーンなど33銘柄、総額62万~170万ドル(約6700万~1億8000万円)相当の株式を売却した取引だ。