宮家邦彦のWorld Watch

米空母艦長解任の是非

昨年12月、東太平洋を航行中の米空母艦上で乗組員に訓示する艦長。今回の新型コロナ感染問題で解任された (ロイター)
昨年12月、東太平洋を航行中の米空母艦上で乗組員に訓示する艦長。今回の新型コロナ感染問題で解任された (ロイター)

 艦内での新型コロナウイルス感染拡大に警鐘を鳴らした米空母の艦長が先週解任された。同艦長が空母を去る際に乗組員から拍手喝采が上がった映像をCNNニュースで見て複雑な思いがした。新型コロナ感染防止、軍隊組織の規律と人道的判断、安全保障と対中抑止力など、切り口は少なくない。

 同艦長は解任の数日前、乗組員の命を救うため直ちに行動が必要と訴える書簡を海軍上層部だけでなく、メディアにも送付していたそうだ。CNNによれば、書簡には「われわれは戦争状態になく、水兵らが死ぬ必要はない。直ちに行動を起こさないと、最も信頼できる米軍の資源たる水兵を適切に守れない」と書かれていたという。

 同艦長は「稚拙な判断」を理由に海軍長官代行の指示で解任されたが、乗組員は当然この艦長に感謝している。これが事実関係の概要だ。さて、これをどう理解し評価すべきなのだろうか。

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