台湾紅茶の「新品種」は、実は日本時代の遺産だった

台湾中部・南投県の茶業改良場・魚池分場で、茶樹を紹介する黄正宗分場長=3月18日(田中靖人撮影)
台湾中部・南投県の茶業改良場・魚池分場で、茶樹を紹介する黄正宗分場長=3月18日(田中靖人撮影)

 台湾当局の農業部門が「台湾紅茶」の「新品種」として昨年5月、「祁韻(きいん)」と命名した茶樹がある。実は日本統治時代に台北帝大の研究者が中国大陸から種子を持ち帰り育てた苗木を、中部・南投県にある試験場が70年以上、引き継いで栽培してきたものだ。同所では「台湾紅茶の父」とも呼ばれる日本人技師が手厚く祭られている。(南投 田中靖人)

 祁韻は、行政院農業委員会(農林水産省に相当)の試験場「茶業改良場」の魚池分場が2001年、場内の品種場で栽培している400種以上から選び出し、16年に「台茶23号」と指定。流通用に祁韻と命名した。紅茶で主流の葉の大きな品種ではなく緑茶やウーロン茶に使われる「小葉種」で、果物や花のような甘い香りが特徴。昨年から茶農家が数千本の栽培を始めており、早ければ3年後に市場に出る。

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