矢板明夫の中国点描

米国がなければ何もできない?

 記者会見する中国外務省の趙立堅副報道局長=4月7日、北京(共同)
 記者会見する中国外務省の趙立堅副報道局長=4月7日、北京(共同)

 「中国が新疆(「しんきょう)で核実験を再開したらしい」。昨年末、台湾の軍事関係者の間でささやかれていた噂だ。今月に入り、米紙ウォールストリート・ジャーナルが指摘し、米国務省は議会に提出した報告書で「2019年、新疆ウイグル自治区ロプノルの核実験場で活発な動きがみられた」として、低出力の核実験が行われた可能性を示唆した。

 中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は16日の記者会見で、同報告書について「中国政府は国際的な約束を守っている」と説明したが「低出力核実験を行ったかどうか」を明言しなかった。一部の欧米記者は「低出力核実験を『爆発を伴わないもの』と無理やり解釈しているのでは」と分析している。中国は包括的核実験禁止条約(CTBT)を批准していないが、爆発を伴う核実験の凍結(モラトリアム)を公約している。

 公式発表では、中国は最後の地下核実験を1996年7月に行った。その後、スーパーコンピューターを利用したシミュレーション(臨界前核実験)を頻繁に実施し、核兵器の開発を続けている。中国工程物理研究院の報告書によれば、2014年9月から17年12月まで、臨界前核実験を200回以上実施した。

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