サウジ、異常事態に危機感 原油マイナス価格、改革停滞は不可避

サウジアラビアのムハンマド皇太子=2017年5月、モスクワ(AP)
サウジアラビアのムハンマド皇太子=2017年5月、モスクワ(AP)

 【カイロ=佐藤貴生】新型コロナウイルスの感染拡大で原油の価格低下に歯止めがかからず、石油輸出国機構(OPEC)を主導するサウジアラビアなどが危機感を強めている。加盟・非加盟国の連合体「OPECプラス」は世界の原油供給量の約1割を5月から減産することで合意したばかりだが、ロイター通信は21日、OPEC関係筋が「減産を即時実行すべきだ」と主張していると伝えた。

 ニューヨーク原油先物相場は20日、暴落し、指標の米国産標準油種(WTI)の5月渡しの価格が史上初めてマイナスになった。これは原油の買い手に売り手が金を払わないと取引が成立しない異常な事態を意味する。サウジやアラブ首長国連邦(UAE)などペルシャ湾岸のOPEC加盟諸国の株式市場は21日、WTIの価格急落を受けて軒並み株価が下落した。