久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

金正恩氏に異変説、北朝鮮は異例の「沈黙」

2018年4月、韓国の文在寅大統領との会談のため、韓国側施設に入った金正恩氏と金与正氏のきょうだい=板門店(韓国共同写真記者団撮影)
2018年4月、韓国の文在寅大統領との会談のため、韓国側施設に入った金正恩氏と金与正氏のきょうだい=板門店(韓国共同写真記者団撮影)

 金正恩(キム・ジョンウン)氏に異変は起きたのか? 米CNNが「危険な容体」説を報じてから5日、北朝鮮は沈黙しており状況は不明だ。韓国政府は重体説を否定、トランプ米大統領は「CNNはフェイクだと思う」としたが、「元気であることを祈る」とも述べた。最後に伝えられた金正恩朝鮮労働党委員長の公式動静(11日)からすでに2週間が経ている。今後、急死など事態急変が起きれば北朝鮮はどうなるのか、回復中ならなぜ、沈黙しているのか。健康不安説が世界中に広がるなか、北朝鮮で金正恩体制は求心力は保てるのか?

北朝鮮の不気味な沈黙、米国はどこまで知っているのか?

 金正恩体制は海外メディアの報道に神経質な反応をみせることが多い。最近でもトランプ氏が今月18日の記者会見で、金正恩氏から「最近、すてきな手紙を受け取った」などと述べたときも翌19日に北朝鮮外務省がこれを否定、「米朝首脳間の関係は利己的な目的に利用してはならない」と警告した。ところが、最も過敏であるはずの金正恩氏の健康問題について、世界中のメディアや米韓両国の政府がコメントを出しているのに反応していない。

 北朝鮮の体制事情を熟知する亡命者、太永浩(テ・ヨンホ)元英国公使(現在は韓国「未来統合党」議員)がこう述べている。「北朝鮮は体制の特性上、『最高の尊厳』にケチが付けられるたびに『最高の尊厳』は健在だという動きを数日のうちに見せてきた」「今回、反応を見せないのは極めて異例だ」。つまり、沈黙には「特別な意味」があることを示唆しているのだ。

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