揺らぐ覇権

ポストコロナ 米は世界を導け 神戸大大学院教授・簑原俊洋

神戸大の簑原俊洋教授(提供写真)
神戸大の簑原俊洋教授(提供写真)

 中国の武漢市を発生源とする新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、米国では死者数がついに5万人を超えた。この疫病との戦いを戦争になぞらえる識者は多いが、世界の感染者が300万人に迫りつつあることを踏まえれば、この見解は首肯できる。こうした世界的危機に遭遇しているからこそ、普段は気づきにくい国家、あるいは国際政治の本質が垣間見えよう。

 ポピュリストの指導者が率いるブラジルやフィリピン両政府の無為無策ぶり、ムスリムに対する迫害に拍車がかかるインドや強権主義を強化するハンガリー、ポーランドなど。新型コロナは、これら国家の民主主義がいかに未成熟であるかを如実に示す。