中国は「感染症のゆりかご」 日本に求められる長期的戦略 飯島渉・青学大教授に聞く

飯島渉・青山学院大学教授(日本記者クラブ提供)
飯島渉・青山学院大学教授(日本記者クラブ提供)

 新型コロナウイルスの世界的流行を受け、19世紀末の中国で起きたペストの流行や対策などを紹介した「感染症の中国史」(中公新書)が平成21年の発行から約10年を経て重版になるなど注目されている。今回の新型ウイルスもまた、中国・武漢で最初に流行し、世界中に広がった。著者の飯島渉・青山学院大教授に、感染症の歴史からみた今回の課題や教訓、今後の見通しについて聞いた。

日本がお手本

 「感染症の中国史」によると、ペストは19世紀末、地域開発や貿易の拡大により中国から世界に拡大。日本でも横浜や神戸などの港町を中心に患者が出て、「この病気に恐怖を覚える人は多く、心理的にも大きな影響を与えた」(飯島教授)という。

 当時の中国当局が対策をとるなかでモデルにしたのが、日本の公衆衛生制度だ。船舶や汽車の検疫、患者の隔離や戸別調査などの日本の制度が中国に取り入れられ、医学校の設立なども進んだ。「日本の公衆衛生は進んでおり、多くの人が日本に留学するなど人的交流も盛んで、中国にとって日本の制度は参照しやすかった」と飯島教授は語る。日本の制度は当時統治下にあった台湾、朝鮮半島にも取り入れられた。

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