黒瀬悦成の米国解剖

自由主義体制を信じよ 「中国の勝利」という奇妙な論調

中国・武漢市内を視察し、住民に向かって手を振る習近平国家主席(手前)(新華社=共同)
中国・武漢市内を視察し、住民に向かって手を振る習近平国家主席(手前)(新華社=共同)

 新型コロナウイルスが世界を蹂躙(じゅうりん)する中、気になる論調が欧米や日本で目につくようになってきた。

 いわく「欧米諸国は新型コロナ危機に適切に対処できなかった」「危機への対応で中国の権威主義が勝利し、欧米の自由主義は敗北した」といったものだ。

 主な論旨はどうやら、中国は都市封鎖や顔認証システムなどを駆使した市民の監視で感染封じ込めに成功した、というものらしい。だが、中国共産党体制が発表する感染データの信用度が疑わしい以上、このような主張には無理がある。