コロナで逆風強まる習近平氏 「愛国」利用した暴走始まるか

中国全人代の開幕式に臨む習近平国家主席(左)と李克強首相=22日、北京の人民大会堂(共同)
中国全人代の開幕式に臨む習近平国家主席(左)と李克強首相=22日、北京の人民大会堂(共同)

  中国の全国人民代表大会(全人代)で李克強首相が読み上げた政府活動報告は、習近平国家主席の強国・強権路線の色合いを薄める内容となった。国内総生産(GDP)成長率目標の設定を見送り、新型コロナウイルスの終息宣言も控えるなど慎重さが際立つ。米中貿易摩擦の激化で習氏の求心力にかげりが見えていたが、新型コロナで逆風が強まったことは習氏にとって大きな誤算だ。

 今年は共産党が定めた長期目標「小康(ややゆとりある)社会の全面的実現」を達成する節目で、2020年のGDP成長率を10年比で倍増させる数値目標がある。20年に実質成長率5・6%程度が必要だが、実現は困難と判断したのか報告では全く触れなかった。一部の経済学者からは「5%確保論」も出ていたが、より現実的な李氏ら改革派の意見が反映され、目標設定自体が見送られた形だ。

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