アジア見聞論

中国軍5000人が実効支配線越え インドが直面する中国の覇権主義

インドのモディ首相(AP)。インドは、新型コロナウイルス禍の陰で高まる中国との緊張に頭を悩ませている
インドのモディ首相(AP)。インドは、新型コロナウイルス禍の陰で高まる中国との緊張に頭を悩ませている

 新型コロナウイルス禍の陰で、中印国境の緊張が高まっている。両軍兵士が殴りあう事件が相次いで発生したほか、中国軍が実効支配線(LAC)を超えて、インド側に侵入する事例も増加。伝統的に両軍が自制しながら向き合ってきた中印国境だが、中国は南シナ海と同様の覇権主義をこの地域にも採用し始めており、インド側は神経をとがらせている。(シンガポール 森浩)

相次いだ両軍殴り合いの乱闘

 緊張が高まる契機となった両軍の乱闘は5日に北部の連邦直轄地ラダックで、9日に北東部シッキム州で相次いで発生した。

 ラダックの事件では、約250人の中国とインドの兵士が素手や棒で殴り合い、両軍計100人以上が負傷。シッキム州でも双方の少なくとも10人が負傷した。インド陸軍は「攻撃的な行動があり、双方に軽傷者があった」と述べた上で、2つの事件に直接の関わりはなくそれぞれ別個に発生したと説明した。

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