英、脱中国依存に動く 欧米で広がる警戒

 【ロンドン=板東和正】英国が通信・医療分野における中国依存の解消に向けて動き出した。新型コロナウイルスや香港などをめぐる中国の対応への不信感が背景にあるとみられる。米国が中国との対立を深めるなか、欧州やオーストラリアも中国への警戒を高めており、「中国離れ」がどれほど広がるか注視される。

 複数の英メディアが最近報じたところでは、ジョンソン英首相は第5世代(5G)移動通信システムの整備で、中国通信大手の華為技術(ファーウェイ)などの中国製品の活用を2023年までにとりやめるよう指示した。

 英国は過去約15年間、華為製品を採用。米国から5G整備での排除を働きかけられたが、1月には限定使用を容認しており、ジョンソン氏の指示は方針転換となる。中国以外の供給先確保に向け、先進7カ国(G7)や韓国、オーストラリア、インドとの連携も検討しているという。