久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

尹美香をかばう文政権与党と北朝鮮のそっくり論法

5月29日、ソウル市内で記者会見する「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」の尹美香・前代表(共同)
5月29日、ソウル市内で記者会見する「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」の尹美香・前代表(共同)

 韓国の慰安婦運動の立役者で、現在は不正会計などの疑惑の渦中にある支援団体前代表、尹美香(ユン・ミヒャン)氏が5月末、国会議員としての活動を始めた。尹氏は記者会見で疑惑を全否定し、世論の7割が求める議員辞職も「その考えはない」と強気一点張り。自信の裏付けは文在寅(ムン・ジェイン)大統領の与党「共に民主党」からの擁護である。北朝鮮も「保守一味が騒ぎ立てている」と尹氏の応援に乗り出した。そして、文政権と北朝鮮の言い分は全く同じ論法なのだ。

「おばあさんの味方」だったはずの文政権

 元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さんが「利用されるだけ、利用された」と韓国国民に告発したことで火が付いた一連の疑惑。「日本軍性奴隷問題解決のための正義記憶連帯」(正義連、旧韓国挺身隊問題対策協議会=挺対協)の寄付金の会計帳簿から約37億ウォン(約3億2000万円)が消えていたほか、尹氏が11回にわたって個人口座で寄付金を集めていたことなどが明るみに出た。世論調査会社リアルメーターの調査(5月27日発表)では、70・4%が尹氏は「議員を辞退すべきだ」と回答した。

 ところが、共に民主党の党の李海●(王へんに賛の夫がそれぞれ先)=イ・ヘチャン=代表は「(尹氏への)個人攻撃的な疑惑提起に屈してはならない」「(挺対協時代を含む)正義連30年の活動が右派たちの悪用の対象になってはならない」などと党の幹部会議で述べ、一連の疑惑を「保守派による進歩陣営への攻撃」ととらえて尹氏と正義連を守る姿勢を打ち出している。

 だが、慰安婦問題での「被害者中心主義」は文政権の金科玉条だったはずだ。

有料会員向け記事こちらは有料会員記事です (会員サービスについて)

産経ニュース会員(無料)に登録している方は、ログイン後に有料会員登録を行ってください