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ロシア疑惑を「オバマゲート」と呼ぶトランプ氏 再選に向け陰謀説で民主党を攻撃

トランプ氏(左)とフリン氏。米国では、ロシア疑惑に関連して訴追されたフリン氏への起訴撤回をめぐり、火種がくすぶっている=2016年12月(ロイター)
トランプ氏(左)とフリン氏。米国では、ロシア疑惑に関連して訴追されたフリン氏への起訴撤回をめぐり、火種がくすぶっている=2016年12月(ロイター)

 2016年の米大統領選にロシアが干渉したロシア疑惑をめぐり、批判にさらされる側だったトランプ大統領が、疑惑は民主党のオバマ前政権が画策したものだったとして反撃に出ている。トランプ氏は、ニクソン元大統領の辞任につながったウオーターゲート事件になぞらえ、「オバマゲートだ」と民主党側を糾弾。特別検察官の捜査報告書で落着したはずのロシア疑惑問題は、トランプ氏が再選を目指す今年11月の大統領選に向けてなおもくすぶっている。(ワシントン 住井亨介)

 ロシア疑惑の経緯を簡単に振り返っておこう。

 16年の大統領選では、ロシアが民主党のクリントン陣営へのサイバー攻撃などを通じて干渉。クリントン氏の信用を失墜させ、トランプ氏を当選させるための工作だったとみられている。トランプ陣営との共謀の有無が争点となったが、疑惑を捜査した特別検察官や米情報機関がまとめた報告書では、同陣営との共謀は否定された。

 一連の疑惑捜査で連邦捜査局(FBI)に偽証した罪に問われたのが、マイケル・フリン元大統領補佐官だった。フリン氏は、トランプ政権初代の国家安全保障問題担当の大統領補佐官。16年の大統領選でトランプ陣営に参加し、ロシア政府と同陣営による共謀疑惑の中心人物のひとりだった。

 ところが、司法省は今年5月7日、裁判所に提出した文書で「事件を証明する十分な証拠がないとの結論に達した」と指摘し、突然、起訴取り下げを発表した。

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