加藤達也の虎穴に入らずんば

韓国に“北朝鮮安全維持法”ができないことを願う

 会議で発言する韓国の文在寅大統領=6月29日、ソウル(聯合=共同)
 会議で発言する韓国の文在寅大統領=6月29日、ソウル(聯合=共同)

 文在寅政権が誕生した2017年、韓国では民主化運動を扱った映画が相次いでヒットした。

 「1987、ある闘いの真実(邦題)」は北朝鮮のスパイと疑われた学生運動家が取り調べ中に拷問死した1987年の事件に材を取った作品だ。一方「タクシー運転手 約束は海を越えて(同)」は80年5月の光州事件を取材した実在のドイツ人記者と、記者を現場の光州まで乗せて案内したタクシードライバーの体験に基づく。どちらもエンターテインメントとして、よくできた作品だったが、韓国での大ヒット、高評価の背景にはさらに別の要素もあったはずだ。

 当時を生きた韓国人にとって、「民主化」の歴史は「独裁」と闘った物語として記憶に刻まれている。

 2つの作品は韓国人の“誇らしい共通体験”をくすぐるツボにはまり、朴槿恵前大統領を権力の座から引きずりおろし、文政権を誕生させた“ロウソク革命”の主人公だと高揚した国民に深く刺さったのだろう。

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