中国点描

中印国境両軍衝突は毛沢東の「二番煎じ」だ 台北支局長・矢板明夫

3日、インド北部ラダック地方を訪問したモディ首相(左から2人目)(インド政府報道局提供・AP=共同)
3日、インド北部ラダック地方を訪問したモディ首相(左から2人目)(インド政府報道局提供・AP=共同)

 中国軍とインド軍が6月中旬、国境付近で激しく衝突した。双方は銃器などの近代兵器を使わず、棍棒(こんぼう)や石などを使って攻撃しあい、合わせて60人以上の死傷者を出した。

 衝突の理由について、中国軍の報道官は「インド側が双方の承諾に違反して、実効支配線を越えて違法活動を行った」と主張したのに対し、インド側は「中国の兵士が実効支配線を変更しようとした」と反論した。ロイター通信が入手した衛星写真によれば、中国軍が衝突までの数日間に機械類を持ち込み、ヒマラヤ山脈の山腹に道を切り開いたほか、川をせき止めるなど挑発した形跡があった。

 台湾の政府系シンクタンクの軍事問題専門家は、「中印双方の国境付近でのにらみ合いは数年前から始まっているが、今回は中国側が先に挑発した」と分析した。

 衝突の後、インドは死亡した20人の名前を公表し、大がかりな葬儀を行った。モディ首相はその後、前線部隊を視察し、兵士たちを励ました。これに対し、中国の官製メディアは武力衝突があったことを小さく伝えただけで、インド側より多いといわれる自国兵士の死傷者数を含め、詳細を一切公表しなかった。

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