竹島を考える

「民度は高い」のに…領土を危うくする政治の不作為 下條正男・拓殖大教授

尖閣諸島の生態系調査に向けた法整備を訴えた自民党の議員ら。尖閣周辺で取れた魚も披露された=6月25日、国会内
尖閣諸島の生態系調査に向けた法整備を訴えた自民党の議員ら。尖閣周辺で取れた魚も披露された=6月25日、国会内

 麻生太郎副総理兼財務相は6月4日、新型コロナウイルス感染対策に関連して、日本の死者が少ない理由として「民度のレベルが違う(高い)」とした。これは裏返せば、日本では政治が不作為であっても、国民がその不足分を補ってきたということだ。だが、外交はその補完が難しい。現に竹島問題や拉致問題が解決しないのは、日本外交がほぼ不作為だったからである。

対外広報すれば問題が解決するという錯覚

 その日本では今、尖閣諸島周辺で中国による挑発が続き、5月8日には日本漁船が中国海警局の船に追跡されるという事案が起きている。国会ではその映像の公開をめぐって、担当大臣と議員の質疑があった。

 それは、映像の公開が尖閣問題の解決に結びつくと考えたからだろうか。不作為も問題だが、国会議員らによる軽挙妄動も国を誤る元凶となるのである。

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