国際情勢分析

日本は米国が軍装備を供与したい国か 陸上イージス問題で露呈した課題

2019年1月、米ハワイに設置されている地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の実験施設(ロイター)
2019年1月、米ハワイに設置されている地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の実験施設(ロイター)

 日本政府は、同盟国の米国が開発した地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入計画を技術的な問題から断念した。世界最強の米軍装備を取り入れて北朝鮮の脅威に備える同計画の有効性を疑う人は少なかったが、事態の経緯からは、導入する側である日本の課題が浮かぶ。果たして日本は、米国にとって最新装備を供与したい国なのか-。(外信部 坂本一之)

情報把握で失敗

 イージス・アショアは、高性能レーダーで敵の弾道ミサイルを探知し、陸上から迎撃ミサイルSM3を発射して破壊するシステムだ。日本は秋田県と山口県への配備計画を進めていた。日本政府は、米国側の情報に基づき、迎撃ミサイルを発射した後に分離されるブースター(推進エンジン)は、配備地の演習場内か海上に落下させられるはずだと判断し、配備する地元にもそのように説明していた。

 しかし、日米が具体的な調整を進めていく中でブースターが配備地の周辺住宅などに落下する恐れがあることが判明。問題の解決には膨大な追加費用と10年以上と見込まれる開発期間が必要であることが分かり、同計画を断念した。

 日本のある政府高官は今回の問題について、情報をしっかり把握できていなかった「防衛省や防衛装備庁が悪い」と語る。

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