中国軍事情勢

縮まる米中の戦力差 南シナ海、波高し 

7月6日、南シナ海で訓練に臨む米空母「ロナルド・レーガン」と「ニミッツ」の両打撃群(米海軍提供・AP)
7月6日、南シナ海で訓練に臨む米空母「ロナルド・レーガン」と「ニミッツ」の両打撃群(米海軍提供・AP)

 南シナ海をめぐる米中の軍事的な緊張が高まっている。中国が今月上旬、南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島で、軍事演習を行ったのに対し、米海軍は同海で8年ぶりとなる空母2隻態勢での演習を実施した。「今や米中の衝突は不可避」と報じる西側メディアもある。実際に同海域で米中両軍が衝突した場合、米研究所の分析によると現状では米軍が優勢だが、将来的には安泰とまでは言えない。(田中靖人)

空母2隻の大規模演習

 北京大海洋研究所の胡波副研究員が米外交誌ディプロマット(電子版)に寄稿した6月12日付の論考によると、2009年以降、米軍は南シナ海での活動を活発化させ、米軍機の年間飛行回数は09年比で2倍の約1500回、軍艦の行動は同年比60%増で約1000回に増加している。胡氏は「南シナ海での米中の軍事的な競争と摩擦は深刻だ」と指摘する。

 中国国営中央テレビ(CCTV)は4日、南シナ海と東シナ海、黄海の3海域で演習を同時に実施したと報じた。南シナ海では駆逐艦の艦砲射撃と、フリゲート艦が対艦ミサイル攻撃を想定して妨害弾を発射する映像を流したが、2隻以外の動向は伝えられなかった。海事当局が事前に予告した演習海域は南シナ海のパラセル諸島周辺のみで、事後に国防省からの発表もないため、残る2海域の演習も実際に行われたかは確認できない。3海域の演習に関連性もなく、米空母を念頭に、演習規模を誇張した宣伝の可能性がある。

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