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「わざと感染」で死者も…相次ぐ大規模パーティーに当局警戒

パブの外で飲食を楽しむ大勢の人々=6月12日、米ニューヨーク(ロイター)
パブの外で飲食を楽しむ大勢の人々=6月12日、米ニューヨーク(ロイター)

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない米国で、相次いで開かれるパーティーが問題視されている。中にはわざと感染者を出すために行われたものもあり、保健当局などは神経をとがらせている。(ワシントン 住井亨介)

700人が民家に集合

 日曜日だった7月26日の午後8時半ごろ。東部ニュージャージー州ジャクソンで、不審なイベントについての通報が相次ぎ、警察当局が出動した。

 米ABCテレビ系列の地元局(電子版)によると、ある民家で開かれたパーティーのため周辺には車約100台が乗り付けられ、約700人もの参加者がつどった。「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離)が保たれることもなく、パーティーは深夜1時まで続けられたという。

 パーティーは、20代の若者2人が民泊仲介サイト「Airbnb」(エアービーアンドビー)を使って家主から借りて開催されたもので、3人は当局から事情聴取を求める事態に。

 地元局によると、エアービーアンドビーは「われわれは報道されたような行為を強く非難する。この公衆衛生上の危機のさなか、とりわけひどい行為だ」との声明を出した。