久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

「中国か米国か」試される文在寅政権 訪韓えさに踏み絵迫る習近平氏

8月15日、日本統治からの解放を記念する光復節の式典に出席した文在寅大統領(中央)=ソウル(AP)
8月15日、日本統治からの解放を記念する光復節の式典に出席した文在寅大統領(中央)=ソウル(AP)

 韓国と中国が、中国の習近平国家主席の早期訪韓を実現させることで原則合意した。時期によっては、新型コロナウイルスの感染拡大以降で初めて習氏が行う首脳外交となる可能性がある。だが、この中韓接近はくせ者だ。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、南北関係を修復するために習氏の強い後押しが欲しい。一方の中国は、新型コロナと香港問題で失墜した国際社会での威信回復に韓国を利用し、米韓関係にくさびを打つために文政権を取り込みたい。双方の思惑が交錯するなか、韓国の中国配慮が目立っている。

なぜソウルではなく釜山で会談?

 8月21~22日、韓国・釜山に滞在した中国外交担当トップ、楊潔●(=竹かんむりに虎)(よう・けつち)共産党政治局員は、文政権の外交安保政策を取り仕切る大統領府の国家安保室長に就いた徐薫(ソ・フン)氏と会談し、習氏の早期訪韓と中韓首脳会談の実施を決めた。

 楊氏はなぜ首都ソウルに行かなかったのか。それは、訪問スケジュールから大統領への表敬を外すためだったとみられている。

 楊氏が文大統領と会えば、おのずと習氏の具体的な訪韓時期が焦点となる。しかし中国側は、年内の訪韓を強く希望する文政権に言質を与えず、訪韓時期は「新型コロナの状況が安定し次第」となった。

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