中国ウオッチ

原子力研究者90人が集団辞職 「上部機関と対立」か

今年3月、北京の軍事医学科学院で、新型コロナウイルスのワクチン開発の現場を視察する習近平国家主席(AP)。中国では研究者の人材流出を懸念する声が上がっている
今年3月、北京の軍事医学科学院で、新型コロナウイルスのワクチン開発の現場を視察する習近平国家主席(AP)。中国では研究者の人材流出を懸念する声が上がっている

 中国国務院(政府)直属の中国科学院で原子力関連の研究者約90人が集団辞職し、国内で議論を呼んでいる。中国メディアは背景として組織間の主導権争いや職場の“ブラック体質”などさまざまな要因を指摘し、劉鶴副首相が調査チームによる現地調査を指示する事態に発展した。いまだ真相は不明だが、国内一流の科学者たちの間で研究環境への不満が高まっていることは確かなようだ。(北京 西見由章)

警備体制めぐり口論

 辞職騒動が起きたのは中部・安徽省合肥市にある中国科学院合肥物質科学研究院(合肥研究院)。国内最高レベルの研究機関で、蜀山湖畔の半島に位置しているため「科学島」とも呼ばれる。その合肥研究院の下部組織にあたる「原子力安全技術研究所」で全研究者の半数近くにあたる約90人が一斉に辞職したは今年6月中旬のことだった。

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