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「抜け穴」消えたファーウェイ禁輸 米の規制強化で浮かぶ経営危機シナリオ

9月15日に発効した米国の中国・華為技術(ファーウェイ)への輸出規制は、同社の経営を揺るがしかねない=2020年1月、中国・上海にある華為の店舗(ロイター)
9月15日に発効した米国の中国・華為技術(ファーウェイ)への輸出規制は、同社の経営を揺るがしかねない=2020年1月、中国・上海にある華為の店舗(ロイター)

 トランプ米政権が9月15日、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への半導体供給を封じる輸出規制の強化を施行した。ハイテク強国を目指す中国は第5世代(5G)通信網やAI(人工知能)といった先端産業を振興しており、華為はその期待の星。これに対する米政府の新規制は先端品から汎用(はんよう)品まで全面禁輸する内容となった。中国ハイテク産業のサプライチェーン(部品の供給・調達網)でボトルネックとなっていた「産業のコメ」の急所を突いた。(ワシントン 塩原永久)

外交、貿易、司法で対中攻勢

 「信頼できて透明性のある西欧の技術が、やがて通信市場を席捲(せっけん)するだろう」

 ポンペオ米国務長官は15日、米首都ワシントンのシンクタンクのオンラインイベントで、そう述べた。

 米商務省が華為への半導体の禁輸強化を実施した当日だが、ポンペオ氏が言及したのは、トランプ米政権の外交攻勢を受けて、欧州でも華為を5G通信網から締め出す動きが進んでいることについてだ。

 国務省が進める外交と、商務省による輸出規制、そして司法省が取り組む中国産業スパイの摘発が成果を上げ、米政権幹部は手応えを感じている。