ソウルから 倭人の眼

日本非難から理念対立の場に 慰安婦像居座りのソウル日本大使館前

ソウルの日本大使館前での集会で演説する正義連の李娜栄理事長=9月23日(名村隆寛撮影)
ソウルの日本大使館前での集会で演説する正義連の李娜栄理事長=9月23日(名村隆寛撮影)

 ソウルの日本大使館前で毎週水曜日に行われている慰安婦問題をめぐる日本への抗議集会の風景が、ここ数カ月ですっかり変わった。元慰安婦の女性が暴露した支援団体による寄付金流用などの疑惑で風当たりが強まったことと、新型コロナウイルスの感染拡大で動員数が減少。その一方で、慰安婦支援の名の下での反日運動を糾弾する保守系団体の集会も定着した。「日本非難」の象徴だった現場は、慰安婦問題などの歴史認識をめぐる韓国内の理念対立を映し出す場へと移り変わろうとしている。(ソウル 名村隆寛)

反日集会を両ばさみ

 大使館の敷地前には道路を隔てて慰安婦像が設置されており、元慰安婦の支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)などが像を取り囲み、警察の警備のもとで毎週、集会を開いている。

 感染防止のため、現在、日本大使館前を含むソウル市中心部では10人を超える集会が禁止されている。このため、かつて数百人規模で行われ、小中学生までもが参加していた正義連主催の集会はオンラインでの中継集会となっている。

 その左右両側では、保守系の市民団体による慰安婦像の撤去を求める集会が行われている。一つは記録や外交文書など学術的な資料をもとに「慰安婦問題の虚構」を問題視する集会。日韓でベストセラーとなった「反日種族主義」の共同著者で「反日民族主義に反対する会」の代表を務める落星台経済研究所の李宇衍(イ・ウヨン)研究委員らが参加している。

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