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納税わずか「750ドル」の衝撃 巨額損失、借金、還流…トランプ氏の錬金術

米紙ニューヨーク・タイムズの本社前で、トランプ大統領に模したマスクをかぶり、トランプ氏の税金問題を報じた同紙記事を読む男性。囚人服を着ている=9月28日、ニューヨーク(ロイター)
米紙ニューヨーク・タイムズの本社前で、トランプ大統領に模したマスクをかぶり、トランプ氏の税金問題を報じた同紙記事を読む男性。囚人服を着ている=9月28日、ニューヨーク(ロイター)

 11月3日実施の米大統領選まで約1カ月に迫ったタイミングで、再選を目指す共和党のトランプ大統領が新たな「火種」を抱えることになった。トランプ氏が2016年と17年に連邦政府に納めた所得税がそれぞれ、わずか「750ドル」(約7万9000円)だったとする米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)の報道だ。巨額の損失を計上して税を免れるトランプ氏の「錬金術」(NYT)を追及したスクープは、同氏が新型コロナウイルスに感染したこととあわせ、選挙戦にどんな影響を及ぼすのか。(ニューヨーク支局 上塚真由)

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 歴代大統領は慣例として納税申告書を公表してきたが、トランプ氏は拒否し続けており、その内容に注目が集まっていた。NYTは、トランプ氏個人や数百に及ぶ関連会社に関する20年以上に及ぶ納税資料を「合法的に」独自入手し、9月27日付の電子版で詳報した。

 トランプ氏は、04年に放送が始まったテレビ番組『アプレンティス(見習い)』に出演し、「君はクビだ!」の決め台詞で有名になった。NYTによると、この番組の成功が、トランプ氏の事業の基盤になった。