矢板明夫の中国点描

「弱腰」だったバイデン氏 リーダーの責任果たす時

9日、米デラウェア州ウィルミントンでのバイデン前副大統領(ロイター=共同)
9日、米デラウェア州ウィルミントンでのバイデン前副大統領(ロイター=共同)

 2013年12月、バイデン米副大統領(当時)が中国を訪問したとき、北京特派員として取材したことをいまでも鮮明に覚えている。同年春に国家主席に就任したばかりの習近平氏と約5時間も話し合った後、笑顔で臨んだ記者会見では「協力」「対話」といった言葉を繰り返し、具体的な中身がなかったことが印象的だった。

 当時、日本メディアの大きな関心事は2つあった。1つはその約2週間前、中国が突然発表した東シナ海への防空識別圏(ADIZ)設定に対する米国の対応だ。ADIZは尖閣諸島(沖縄県石垣市)の上空を含んでおり、日本への挑発行為であることは明らかだった。当時の安倍晋三政権はすぐに中国に抗議し、ADIZの撤回を求めた。