石平のChina Watch

「戦時態勢」乱用の意図は

中国の習近平国家主席=10月、北京(AP)
中国の習近平国家主席=10月、北京(AP)

 最近の中国では、「戦時態勢」という際どい言葉が、政府関係者や宣伝機関によって多用されている。

 例えば今月9日、天津市で1人の新型コロナウイルスによる感染が発見されたことを受け、市政府は早速緊急の対応策を発表し、「天津市は戦時態勢に入った」と宣言した。当日、人民日報の公式サイトは「天津市は迅速に戦時態勢をとった」と速報し、その対応ぶりを褒めたたえた。

 翌日の10日、今度は安徽省阜陽市で同じように感染が確認されると、省の党委書記が直ちに現場に出向いて対策に当たったが、国内のメディアは一斉に「安徽省は戦時態勢に入った」と報道した。