ソウルから 倭人の眼

菅政権の譲歩に期待する韓国 やはり日本頼みの他力本願

菅義偉首相への表敬を終え記者団の取材に応じる韓日議連の金振杓会長(中央)ら=13日午後、首相官邸(春名中撮影)
菅義偉首相への表敬を終え記者団の取材に応じる韓日議連の金振杓会長(中央)ら=13日午後、首相官邸(春名中撮影)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が日本にじわじわと接近し始めている。9月の菅義偉政権発足を機に、韓国では悪化した日本との関係改善を図るべきだとの意見が多く、これが行動として現れているかたちだ。オンライン上での多国間首脳会議では、文在寅大統領が特別に菅義偉首相の名を呼び、わざわざあいさつまでした。一見、安倍晋三前政権当時から豹変(ひょうへん)したかのような文政権だが、この“変身”からも相変わらずの韓国らしさが見える。(ソウル 名村隆寛)

対日ラブコールの嵐

 11月に入り韓国からは、朴智元(パク・チウォン)国家情報院長や、与党「共に民主党」の重鎮、金振杓(キム・ジンピョ)韓日議員連盟会長らが相次いで訪日し、菅首相らと会談した。

 日本側との会談では新型コロナウイルスへの防疫協力や、東京五輪開催に向けた協力などについて話し合われたようだ。さらに、日韓関係悪化の最大原因である、いわゆる徴用工訴訟の韓国最高裁判決を受けた日本企業の資産売却問題も議論された。

 会談で韓国側が言いたかったことは一言で表せば「韓日は仲良くしましょう」ということだ。文大統領に至っては、14日にオンライン上で行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス3(日中韓)首脳会議の冒頭発言で「尊敬する議長さま、各国首脳の皆さん。特に日本の菅首相、お会いできてうれしいです」とあいさつした。この菅首相へのあいさつは韓国メディアの多くが「異例なこと」と報じた。