国際情勢分析

トランプ氏支持なお強固 米国の団結が難しい3つの事情

米大統領選の勝利宣言をするジョー・バイデン前副大統領=7日(AP)
米大統領選の勝利宣言をするジョー・バイデン前副大統領=7日(AP)

 3日の米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領は「全ての米国人の大統領になる」と訴え、選挙戦で分断を深めた国民の団結を求めた。ただ、先行きは厳しい。3つの事情のためだ。(平田雄介)

 第一に共和党のトランプ大統領を信認する有権者が多い。トランプ氏は7300万票余りを獲得した。史上最多得票となったバイデン氏を約500万票下回るが、歴代2位。敗北する大統領としては史上最多の得票だ。世論調査を基に米メディアが事前に報じたシナリオのうち、共和党の地盤で、気候の温暖な「サンベルト」と呼ばれる地帯をバイデン氏が席巻して圧勝するシナリオは、トランプ氏が南部フロリダ州を早々と獲得し、崩壊した。激戦州の多くで得票率の差は1%以内で、むしろ接戦のシナリオに近い。

 取材でもトランプ氏への支持は強固だと感じた。10月、新型コロナウイルスに感染したトランプ氏の入院先に全米から支持者が集結した。話を聞くと職業政治家が腐敗しているとの不信は強い。「ビジネスマンのトランプ氏は、口は悪いが約束を実行する」。そう語る彼らが政治家歴47年のバイデン氏を簡単に受け入れるとは思えない。