から(韓)くに便り

黒田勝弘 対韓引きこもりに終止符を

 韓国が日本の「フクシマ原発事故」がらみの放射能問題に異様なほど関心を示しているのは、必ずしも反日感情からだけではない。近年、ニューファミリーの若い世代を中心に、食品の安全性をはじめ環境汚染、生活汚染への不安や心配、そして健康問題への関心が非常に強くなっているからだ。

 たとえば先ごろ、生活必需品である国産のベッドの素材から放射性のラドンが検出されたといって大騒ぎになり、廃棄処分を余儀なくされた何万台ものベッドが野ざらしになっている写真は今も印象に残っている。

 それでも相手が日本となるとやはり「日本ケシカラン」という反日ムードがにじみ出る。とくに「フクシマがらみ」となると、まるで日本の“弱点”をつかんだかのような雰囲気で日本非難の声を上げる。東京オリンピックに関連し、市民団体やマスコミが福島での野球競技開催や選手村の食堂での福島産食材をネタに、「放射能オリンピック」であるかのような“風評”を広げてきたのはその一例だ。