
【北京=三塚聖平】中国にとり、新型コロナウイルス対策のため厳しく制限された日中ビジネス関係者の往来を30日に始めた狙いは、経済関係を密接にして日本を引き留めることだ。米国が世界経済の中国依存からの脱却を図ろうとしている中、日本がその動きに同調することを強く警戒しているからだ。ただ、日中双方で感染再拡大が懸念されていることもあり、ビジネス往来の正常化には時間がかかるとみられる。
■人手不足とトランプ戦略への警戒
中国側は、ビジネス関係者の往来開始について「双方が感染症対策を常態化させていることを背景に、二国間の往来を促進し、企業の事業・操業再開を支援する前向きな措置だ」(外務省報道官)と強調する。