久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

ベルリン慰安婦像が永続設置の公算 韓国総力のプロパガンダ攻勢で状況一転

10月13日、ドイツ・ベルリン市ミッテ区に設置された少女像前で、設置許可取り消しに抗議する人々(共同)
10月13日、ドイツ・ベルリン市ミッテ区に設置された少女像前で、設置許可取り消しに抗議する人々(共同)

 日本政府の働きかけでいったんは撤去命令が出されたドイツ・ベルリン市中心部の慰安婦像が、一転して存置の方向に向かっている。一体、何があったのか-。実は撤去命令以降、像を設置した在独の韓国市民団体が中心となり、地元議員の囲い込みや、メディア・学会を巻き込んだ猛烈な巻き返しが行われていた。本国の韓国でも官民が動き、ドイツの地元区議会を動かした。いまや同国で慰安婦像は「戦時性暴力を全世界が記憶するための象徴」に祭り上げられている。

巧妙に議論すり替え「反日ではない、人権だ」

 地元ベルリン市ミッテ区の区議会で、慰安婦像の撤去命令の撤回と永続的な設置も可能にする「平和の少女像存置案」が賛成24票反対5票の圧倒的多数で決議されたのは12月1日。当初は来年8月14日までとされた設置期限は9月末に延長され、さらに決議に「区役所は少女像の永久存置解決案を探る。その際には区議会も参加しなければならない」と明示され、当局が独自に撤去することは不可能になった。

 在独の韓国民間団体「コリア協議会」が像を設置したのは9月25日だった。その後、茂木敏充外相とマース独外相の電話会談での日本側の要請が奏功して、ミッテ区から撤去命令が出たのが10月7日である。あれから2カ月。一体何かあったのか。