国際情勢分析

米「前方展開」戦略はどこに トランプ氏、任期前の公約実現へ在外米軍を次々縮小

ドイツで実施された米陸軍の訓練に参加する兵士。トランプ米大統領は在ドイツ米軍の縮小を指示した(AP)
ドイツで実施された米陸軍の訓練に参加する兵士。トランプ米大統領は在ドイツ米軍の縮小を指示した(AP)

 来年1月20日に任期を迎えるトランプ米大統領が、「終わりなき戦争」を終結させるという公約実現に向け、中東・アフリカ地域などに展開する米軍の縮小や撤退を進めている。米国は同盟国や友好国に米軍を駐留させ、敵対勢力による威圧や侵攻を阻止する「前方展開」戦略で軍事力を誇示し、外交力の一部としてきた。次期大統領に就任する見通しとなったバイデン前副大統領は世界各地の駐留米軍をどうするのか。地域情勢に大きな影響を与える駐留米軍の行方が注目を集めている。(外信部 坂本一之)

 米国防総省は4日、アフリカ東部のソマリアに駐留する米軍の大部分を来年初めごろに撤収させるようトランプ氏が命じたと発表した。在ソマリア米軍は約700人。撤収後も一部兵力は近隣国に残り、テロ対策にあたる。ソマリアでは、イスラム過激派組織「アッシャバーブ」が同国政府や同国内の外国軍部隊を標的にテロを実行。在ソマリア米軍は政府側の治安部隊の訓練を行うなど同地域の安定に向けて支援してきた。

同盟国でも縮小

 トランプ政権は在ソマリア米軍の撤収決定に先立ち、在アフガニスタン米軍と在イラク米軍の縮小も決め、米新政権の発足直前となる来年1月15日までに縮小を完了させる方針だ。