石平のChina Watch

贈賄文化が生み出す司法腐敗

 今月4日、中国海南省で張家慧という女性が収賄などの罪で懲役18年の有罪判決を受け、それが大きなニュースとなって中国の各メディアをにぎわした。

 中国で党や政府の幹部が収賄罪で有罪判決を言い渡されることは日常茶飯事であるが、前述のケースが注目されたのは、彼女が同省高級人民法院(裁判所)の副院長(副裁判長)を務めた高位の裁判官であり、彼女に有罪判決を言い渡したのが、副院長時代の管轄下にあった同省第一中級人民法院だったからであろう。普段は判決を言い渡す人が逆に判決を言い渡される立場になったから、ニュース性を持って大きく報じられたのである。