中国観察

習政権、「21世紀の石油」の統制強化 データ囲い込みへ“壁”構築

 中国が、企業や個人が扱うデータの監督・管理を厳格化するための法整備を急いでいる。中国の「国家安全」に害を及ぼすなどと当局が判断すれば、同国内外で活動する外国企業も摘発対象となり得るものだ。習近平政権下ではデータに関する統制強化が進められており、日系を含む外資系企業も備える必要が生じている。「21世紀の石油」とも呼ばれるデータは、国の競争力を左右するものとなっており、重要データを囲い込んで国内産業の強化につなげる中国の思惑も指摘される。(北京 三塚聖平)

3法で整うデータ関連法制

 10月に開かれた全国人民代表大会(全人代)常務委員会の会議で、「個人情報保護法」草案の初審議が行われた。個人情報の無断・違法取得を防ぐことに加え、海外への情報移転に関する規制強化を狙うものだ。さらに、今夏には「データセキュリティー法」の草案も公開。データ活動に関して国家安全への影響を評価する審査制度の構築などを定めている。

 インターネット空間における統制は、2012年の習指導部発足後に強化された。習国家主席が直接指揮する「中央インターネット安全・情報化指導小組」が新設され、17年には「サイバーセキュリティー法(インターネット安全法)」が施行されている。同法は、ネット空間の主権と国家安全を守るとうたい、企業が収集した重要データを海外に持ち出す際に当局の審査を義務付けた。