国際情勢分析

「中国の操り人形」WHOをバイデン氏は守れるか

11月、マスクを手に記者会見し、新型コロナウイルス対策を訴えるバイデン次期米大統領(右)
11月、マスクを手に記者会見し、新型コロナウイルス対策を訴えるバイデン次期米大統領(右)

 世界保健機関(WHO)は1月、新型コロナウイルスが動物からヒトへ感染した経緯の解明を目指し、新型コロナ感染症の1例目が確認された中国・武漢に国際調査団を派遣する。ただ、当初から透明性の低さを指摘された中国の協力姿勢には疑問符がつき、成果が上がるかは見通せない。こうした中、バイデン次期米大統領は、就任初日の1月20日に、WHOを「中国の操り人形」と呼んで脱退を国連に通告したトランプ大統領の決定を撤回すると明言している。新政権は、WHOの運営に関与することで中国の過度な影響力を抑制し、国際機関としての中立性や独立性を維持しようとしている。

 武漢に派遣される国際調査団は米国や日本などの専門家10人で構成されるという。初動対応のために派遣された今年2月と7月の調査団と異なり、今回は、次なるパンデミック(世界的大流行)を回避するため、新型コロナウイルスが動物からヒトへと感染した経緯を調べる。

 新型コロナウイルスはコウモリ由来と考えられているが、感染源となった動物を探し出すのは「大量の干し草の中で1本の縫い針を見つける」と例えられるほど難しい。特定まで数年かかる可能性もあるという。