
今月中旬、北京大学国家発展研究院院長で経済学者の姚洋教授は、ネットメディア「騰訊網」の取材を受け、中国国内の失業者数が既に「1億人に達している」との驚きの数字を披露した。
その中で姚教授はまず、国家統計局が公表した失業率は6%前後であるが、それは都市戸籍を持つ人々の失業率であって農村戸籍を持つ人々が数えられていないと指摘した。そして、今は、農村戸籍を持ちながら都市部への出稼ぎを主な職業としている「農民工」が大量に存在しており、その総数は約2億7000万人にも上っているという。こうした農民工を計算に入れると、実際の失業率は政府の公表よりはるかに高い、と姚教授は語っている。
それでは実際の失業率はどれほどあるのか。姚教授によると、彼自身が率いた北京大学国家発展研究院の研究チームが今年6月下旬に6000人を対象にネット調査を行った結果、実際の失業率は15%に達していたという。
中国の今の労働人口はおよそ7億人であるから、「失業率15%」で単純に計算すれば、今年6月の段階で全国で1億人以上の人々が失業状態にあったことが分かった。